トラックは中古車でも需要が高いので、場合によっては高額査定を狙うこともできます。しかし、かなり古いトラックでは買取してもらえるのか不安に感じている方もいるのではないでしょうか。
今回は、トラックは古くても売却できるのか、トラックの売却で高額査定を狙うにはどうすればいいのかをご紹介いたします。
一口に古いとはいっても車両の状態や年式はさまざまであり、業者の中にはできる限り新しくきれいな車両を買い取ろうとするところもあります。しかし、トラックであればどのような中古車でも売却が可能であり、ものによっては高額な査定価格も期待できるでしょう。
古いトラックは中古品としての需要が十分にあり、ときには解体して使えるパーツを取り出し、中古部品や金属として再販されることもあります。また買取業者にはさまざまな種類があるため、トラックの状態に合った売却先を選ぶのがポイントです。
トラックに限らず、すべての自動車には「年式」があります。中古の普通自動車を買取・購入するうえで基準の一つとされがちですが、トラックの場合は年式が車体自体の評価に影響することはほとんどありません。ただし、年式が古いものほど性能が低く、排出ガスや騒音、重量といった法規制の煽りを受ける可能性はあります。特に、自動車排ガス規制の要件は年々厳しさを増し、現行の基準値を満たしていない車両は査定金額の減額が予想されるでしょう。
日本の中古トラックが高く売れる背景には、海外での需要と汎用性の高さが要因です。理由を知ると、通常なら廃車を選択するような車両でも再利用の幅が広がるのではないでしょうか。こちらで理由についてご紹介します。
日本製のトラックは世界トップクラスの耐久性・機能性・快適性を有するため、海外でも圧倒的な人気を誇ります。また日本では低年式や過走行の中古車は敬遠されがちですが、海外では年式や走行距離をそれほど重要視していません。むしろ日本のトラックは車検によって安全性が証明されているため、古くて長距離を走った中古車でも、高額な買取価格が付けられることがあるのです。また中古車であることによって、本来は高額な日本製のトラックが安く手に入るというのも人気の理由といえるでしょう。
商用トラックの中でも小型のものは、運転免許の区分により運転できるドライバーが多い傾向にあります。実際、現在の普通自動車運転免許では、最大積載量2トン未満のトラックが運転でき、さらに準中型免許を持っていれば2トントラックの操縦も可能です。ドライバーの多さと中古トラックの需要には相関関係があり、上記のような小型トラックも例外ではありません。
国産のトラックは総じて高い人気がありますが、特に路面から荷台までの高さがある高床トラックは海外輸出業者に喜ばれています。高床トラックは通常よりも荷台が高くなっているため タイヤが大きく、舗装整備がされていないような悪路でも安定した走行がしやすいのです。加えて、タイヤの回転数が少ないことから、メンテナンス費用の削減も期待できるでしょう。
先ほど触れた海外での需要にも関係しますが、トラックは壊れて動かなくなった不動車や廃車でも買取が可能です。トラックに使われているエンジン、バンパー、電装などのパーツは、中古品としての価値も高く、国内外で再利用されています。また損傷や劣化が激しいような故障車でも、使える部分を取り外せば金属そのものの価値として評価されます。
トラックをただ売るだけでは、高額買取につながりません。次のようなポイントを押さえて、売却することが大切です。
長距離ドライバーにとって、トラックの車内は1日の大半を過ごす場所です。品定めした中古車がシミや埃で汚れていては、買いたいと思う人はあまりいないでしょう。そのため、内外装の清潔感は買取ユーザーが中古車を選ぶうえで基準の一つとされている場合が多く、中古買取においても重要なポイントです。
また店舗買取や出張査定、オンライン査定であっても、最後には必ず専門の査定士が車両のチェックを行います。その際にきれいな状態にしておくと好印象となり、他の部分をより高く評価してくれるかもしれません。直接査定金額に上乗せされるわけではありませんが、減額されることもないので、洗車や掃除は欠かさず行っておきましょう。
また、車内に染み付いたにおいも査定時の評価に大きく影響します。特にたばこのにおいは、国内外問わず抵抗感を覚える人が多いため、できる限り除去しておきましょう。場合によっては、消臭費用を理由に買取金額が減額されるケースもあるため、注意してください。換気や消臭剤を散布するのも方法の一つですが、エアコンフィルターを交換して外気を導入すると効率よく消臭できます。
もしトラックをカスタマイズしており、新車購入時の純正パーツが残っているのであれば、社外品と併せて査定に出しましょう。純正品はトラックのメーカーで作られたパーツであるため需要が高く、トラックの中古販売においても高額で買い取られる傾向にあります。
また可能であれば純正パーツに戻しておくのもよいですが、社外品を取り外すことで外内装を傷つける恐れがあるときは無理に行う必要はありません。社外品のデザイン性や人気度によっては、取り付けていたほうが高評価につながる可能性もあります。
新車購入時に付属していた取扱説明書があると査定に有利です。取扱説明書には、トラックメーカーと架装メーカーの2種類があるため、どちらも提出してください。
また社外パーツの取扱説明書や保証書、箱も併せて出すと査定額にプラスされる可能性があります。たとえ古く、汚れや印刷面の擦れが目立つようなものでも、付属品があるという事実が評価にプラスされるため、必ず用意しましょう。
中古トラックであればどの業者に売ってもよいというわけではなく、車両の仕様や状態によって適した買取業者が異なります。また、業者の買取・販売形態や販売方法も重要なポイントになるでしょう。
先ほど述べたように、日本製のトラックは海外での需要が非常に高いです。そのため、海外に販売経路をもつ業者に依頼すると、買取価格が高くなる可能性があります。特に東南アジアやアフリカといった発展途上国への輸出が可能な業者に依頼すると有利です。
壊れて動かない不動車や故障車は、廃車・不動車買取専門業者で売却できます。たとえ破損がひどくても、使えるパーツや金属を取り出して海外へ輸出できるからです。また、自社の整備工場を有している中古車買取専門業者では、部品の交換や修理だけで中古車として再販できる場合があります。乗れないからといって安易に廃車を選択せず、一度専門の買取業者へ相談してみましょう。
自社工場があり、かつ中古トラックの買取から販売までを同一の店舗で行っている業者は、仲介業者による中間マージンが発生しません。そのため、他の買取業者よりも高値で買い取ることができます。
走行距離が長く、年式が古いような車や不動車、故障車、事故車であっても、トラックであれば買取が可能です。ただし、そのままではトラック本来の価値が査定価格に反映されないため、トラックを売却する際には、業者選びから車両の状態までさまざまな点に注意しましょう。